ラーシがそのままハウスになる、ホールサイン方式です。
ラーシが「どんな性質のエネルギーか」を教えてくれるなら、バーヴァ(Bhava)は「その気運が人生のどの舞台で繰り広げられるか」を教えてくれます。空を12の部分に分けて人生の12の領域としたもので、西洋占星術のハウスと同じ位置づけです。そのためバーヴァはよくハウスとも呼ばれます。
十二のハウスは、それぞれ担当するテーマが違います。自分と体を表すハウス、財産と家族のハウス、家と心のハウス、愛と創造性のハウス、仕事と名誉のハウス…このように、人生で出会うほとんどすべての場面が、いずれかのハウスに収められています。下の図のように、十二のマスに囲まれた一つの円を思い浮かべればいいんです。
すべての部屋の出発点は1ハウスです。この1番目の部屋をラグナ(Lagna)、すなわち上昇宮と呼び、あなたが生まれた瞬間に東の地平線からちょうど昇っていたラーシです。 世界に見せる自分、体と第一印象を意味する最も重要な位置なので、ここから時計回りに2番目、3番目…と番号を数えていきます。
ところで、ヴェーダ占星術のハウスの分け方は、とても単純明快です。主にホールサイン(Whole Sign)という方式を使い、ラグナが入っているラグナのあるラーシをまるごと第1ハウスにとし、その次のラーシを2番目の部屋、さらに次を3番目の部屋とします。つまりラーシ一区画が、そのままハウス一区画で、きれいに一致するのです。
西洋でよく使われるプラシーダス(Placidus)方式は部屋ごとに大きさがまちまちで、一つの部屋に二つのラーシがまたがることもありますが、ヴェーダのホールサインはラーシとハウスが1対1できれいに対応していて、初めて学ぶ人も迷いません。これがヴェーダハウスの大きな長所です。
十二の部屋がそれぞれどんな舞台なのか、一度見ていきましょう。最初の六つの部屋はこうです。
第1ハウス 自分・体・印象・第2ハウス 財・家族・言葉・第3ハウス 兄弟姉妹・勇気・意思疎通・第4バーヴァ 家・母・心・5ハウス 創造性・子ども・恋愛・6番目の部屋 日常・健康・競争。前半のハウスは自分自身に近い人生、つまり体や家族、日常についての話が多くなります。
後半の六つのバーヴァは、もう少し広い世界へと向かいます。
第7ハウス 結婚・パートナーシップ・契約 · 第8ハウス 変容・遺産・秘密 · 第9ハウス 師・幸運・信仰 · 第10ハウス 職業・名誉・社会的成功 · 第11ハウス 収入・友人・ネットワーク · 12番目の部屋 解放・修行・海外。後ろの方のハウスは人と関わり、世界へ広がっていく人生を映します。特に10ハウス(職業・名誉)は社会的成功を見るとき、いつも注目する場所です。
では、バーヴァはどう活性化するのでしょうか。惑星が入ると、そのバーヴァの舞台が目立つように灯ります。たとえば第10バーヴァに惑星がいくつも集まると、仕事や名誉が人生の大きなテーマになる、という具合です。でも、覚えておきたいことがあります。 惑星がないハウスも、常に機能しています。どのバーヴァにも、それを支配する支配惑星(バーヴァロード)がいて、その支配星がどこでどんな状態にあるかによって、空のハウスでも、いくらでも強く現れることがあるからです。(このバーヴァロードは次の章で学びます。)
十二のバーヴァは、あくまで自分を理解する地図です。「ここが良くてあそこが悪い」と決まった運命ではなく、自分のエネルギーがどの舞台でより輝くかを教えてくれる参考表です。軽く、優しい気持ちで楽しんでください。
本コンテンツは伝統的な命理学・占星学に基づく参考・娯楽目的のものです。